バンコクの基本情報
バンコクはタイ王国の首都であり、タイ中部のタイ湾に注ぐチャオプラヤー川河口から上流約30kmに位置する都市である。1780年代にラマ1世と名乗るチャクリ将軍が新しい首都をトンプリ地区から現在のラタナコーシン地区に遷都し、これが現在の王都につながっている。その後バドンクルン・カセム運河が完成し、運河を縦横に市街が発達したことにより「東洋のベニス」と讃えられた。1960年代には都市化が進み、人口も増え首都特別市となった。都市化によりオフィスビルも並ぶものの、800を超える寺院が点在しており、華麗な独特の色彩とその景観が観光客を魅了してきた。
バンコクの面積は1,569km2で東京都の約70%の大きさであり、人口は約820万人で、周辺地域を含めたバンコク都市圏では約1,300万人を超える。
バンコクの概要
バンコクは東南アジア屈指の世界都市である。日本の都市戦略研究所が2016年に発表した「世界の都市総合ランキング」によると、バンコクは34位で、東南アジアの中ではシンガポール、ジャカルタに次ぐ3位にランクインしている。
そんなバンコクでは第3次産業が都内総生産の約8割を占めるなど、小売業やサービス業が発展している。日系企業は7千社ほどあると言われ、安価な労働力を求めた製造業の進出も多かったが、最近では国民の賃金も増えたことで消費市場としての魅力も増している。都内にはメルセデス・ベンツなどの外国企業や日本の伊勢丹などデパートやショッピングセンターが立ち並んでおり、消費のトレンド地として国内外の人に人気である。
また、バンコクでは2000年に高架鉄道(BTS)、2005年には地下鉄(MRT)が開通しており、都内の交通手段で利用されており、日本を彷彿させる通勤ラッシュなども見られる。
バンコクの注目不動産投資エリア
1.スクムビット(ナナ~アソーク)
BTSアソーク駅周辺は多数の高層オフィスビルや商業施設が立ち並んでいる。西洋・アラブ系の外国人が多く、世界各国の料理が食べられるレストランが多数点在している。アソーク駅からナナ駅間は多くの高級レジデンスが建っていて日本語対応可能な大型総合病院“バムルンラート病院”がある。昼間は旅行客相手の土産屋等がたくさん開いているが夜になるとナイトクラブ、ディスコ、バーに人が集まり、雑多で賑やかな雰囲気を醸し出している。一方で大規模な歓楽施設があり、風紀の乱れを気にする日本人の家族は敬遠する傾向がある。
2.スクムビット(アソーク~エカマイ)
このエリアはアパート、コンドミニアムなどの物件が多く、日本のスーパーや日本食のお店が多いため、最も多くの日本人が住む日本人居住区となっている。特にスクムビット通りを挟んで北側のプロンポン駅からトンロー駅の間は人気が高い。日本人学校へのバスの送迎があったり、郊外の工場への通勤アクセスが良かったりするため日本人居住地区として良好な住環境が整っている。また、スクンビット北側は新しい物件が少ないので年々増える駐在員の方にとっては貸し手市場になりつつある。家賃は比較的高め。
3.スクムビット(エカマイ~オンヌット)
エカマイ~オンヌットのエリアは日系スーパーや日本食レストランなどはまだ十分に揃っていないが、オンヌット駅周辺には近年高層コンドミニアムが建設され、新たな日本人居住区としての可能性がある。アソーク~エカマイエリアと比べると家賃設定が低いため、今後日本人居住者の増加が見込まれている。また、バンコク中心部まで2, 3駅と近いため、不動産価格が上昇している。
4.スクムビット(オンヌット以降)
“メガバンナー“、“セントラルバンナー”などの大型商業施設に加え、巨大ショッピングモール “THE BANGKOK MALL”が建設中であり、2017年の完成後も発展は続くと予想される。ウドムスック駅やベーリグ駅周辺には多くのコンドミニアムが建設中でタイ人を中心に居住者が急増している。今後はバンナー、チョンブリ地区に通勤する単身駐在員の注目を集めると予想される。